ノベル作品
女の子,昆虫
2013年06月09日
狭い洞窟には、少女の高ぶった体温が籠もっていた。樽一杯の蜂蜜に身も心も浸したような、軽い痺れを伴う余韻が抜けきらない。 洞窟の底に溜まった腐葉土は大好きな森の匂いが一杯で、寝心地の良いベッドなので尚更だ。
「あれ、皆……?」